”アンカリング”取引を左右する心理的な罠をご存知ですか?

今回はFXにおけるアンカリング効果を紹介していきたいと思います。

アンカリングとは?

思い込みで損失が生まれる!?

まず始めに”アンカリング”とは、心理学におけるバイアスの一種です。

簡単に説明しますと、事前に手に入れた情報などによって引き起こされる間違いなど、人が起こしやすい間違いを説いたものです。

もう少し分かりやすく説明しますと、前もって得た情報が原因となり、その情報を信じたが為に引き起こされる間違いがあるという事です。換言するならば、思い込みが原因となって、間違いが引き起こされてしまう事があるという事です。

FXに於いての”アンカリング”!

”高値覚え”と”安値覚え”とは?

先ほど、アンカリングがどの様な心理的バイアスなのかという事を軽く説明させて頂きましたが、次に、FXの取引を行っていく上で、どの様なアンカリングが働いてしまうのかという事について触れて行きたいと思います。

それではご紹介して行きたいと思いますが、まず始めに知っておいて欲しい事として、FXを含め、投資におけるアンカリング効果で一般的に多いと言われるのが、高値覚え”“安値覚え”という物です。

それは早速、例を出しながら紹介して行きたいと思います。

もしあなたが1ドル120円の時にトレードをしていたとします、その後1ドル90円まで下げてしまいました。その際に働くアンカリング効果として、1ドル120円の高値を見ていたあなたにとっては、1ドル90円というのは明らかにいき過ぎた価格であり、“そろそろ底値だろう”“ここまでいき過ぎたのであれば、もう反発してくるに違いない”などの心理状況になった事が一度はあるかと思います。その結果、逆張りでエントリーを行ったが、相場は下落を続け、損失の大きいトレードにつながってしまいます。

このような状態を“高値覚え”といいます。

もう少し簡単に説明すると、以前の高値を意識しすぎてしまったが為に、その値まで戻るだろうという考えから、相場が逆方向に進んでいるのにも関わらず、なかなかエントリーする事ができないという事です。

そして、この高値覚えと逆の現象を、”安値覚え”と言います。

高値覚えの場合は、以前の高値が気になり過ぎてしまい、トレードに影響を及ぼすというものでしたが、安値覚えというのは、以前の安値が気になり過ぎてしまい、トレードに影響を及ぼすといったものになります。

初心者が最も陥る可能性がある!?

ギャンブルトレードが原因!

この”アンカリング効果”に関しては、自分の手法やルールがまだ確立していない初心者の方に多く見られる心理的バイアスだといっても過言では有りません。

それはなぜかというと、初心者の場合は、自分にはどの様なトレード手法が合っているのかという事が分かっていない状態の人が多いですよね。

そして、自分の手法やルールを確立していない状況で起こる現象というのが、”ギャンブルトレード”です。ギャンブルトレードというのはその名の通り、運に身を任せて無理なトレードを行うという事ですよね。

その様なトレードをしている状況では、なんの根拠もなしに高値・安値を無駄に気にしてしまうという事が考えられます。もちろん、以前の高値・安値というのは、重要な目安となる事に違いはありませんが、自分の手法やルールに従って取引を行う上で重要なポイントとして捉える訳であり、なんの考えも無しに気にしたところで何の意味もないという事です。

そのようにならない為にも、しっかりと自分の手法を確立させ、ちゃんとした根拠を持ってトレードをする事で解決する事ができると思います。

FXに慣れてきても油断は禁物!

先ほど、初心者の方が陥りやすいという事を説明させて頂きましたが、実は、FXの取引に慣れ始めてきた段階であっても、非常に気を付けなければいけないポイントがあります。

それは、手法を確立させていく段階でアンカリング効果が出てしまい、せっかく考えた手法が悪い方向に進んでいってしまうという事です。

というのも、投資はもちろんのこと、賭け事など色々な事において人間が始めに気にするのが勝率ですよね。読んで字のごとく、勝つ確率の事です。なぜかは分からないですが、潜在的にものすごく重要視してしまいますよね。

この“勝率”こそ、手法を考える上で、アンカリング効果の餌食となってしまうのです。少し例を出してこの問題点を紹介していきたいと思います。

まず始めに、皆さんがトレードする上で1番気にするのは勝率だという方が多いのではないでしょうか。テクニカルやファンダメンタルズに関してある程度の知識がついてきて、いざ自分のトレード手法を作る段階になった時に陥りやすい状況として、色々なテクニカル指標を引っ張り出して、確実に不可能な、勝率100%に近い聖杯探しをする人も多いことかと思います。

誰でも1度は通る道のりだと思いますが、冷静に考えてみたら、どんな事であっても100%というのは無理ですよね。その聖杯探しこそが、人間が潜在的に持っているアンカリングではないのかと私は思っています。

といのも、軽くおさらいとして、アンカリング効果というのは、簡単に言うと、思い込みが原因で、その後の事象に影響が出るといったものですよね。

ここでの思い込みというのは、勝率100%に近い手法があれば、FXで勝つ事ができるという、潜在意識的な思想を指します。

FXを勉強していくと分かってくる事ではありますが、取引を行っていく上で最も重要な事というのが、“いかにうまく負ける事が出来るか”という事です。

少し具体的に言いますと、勝率にこだわるのではなく、負けトレードの時にいかに損失を抑える事が出来るのか、という事が最も重要という事です。

それは何故かと言いますと、手法を作る上で1番重要になってくるのは勝率なんかではなく、リスクリワード比だからです。

これについては違う記事で紹介したいと思いますので、今回は詳しい説明を省かせていただきますが、FXを行う上で、勝率を70%〜80%に持っていく手法を作成するのはのは非常に難しいと思います。世界にはそのくらいの勝率で勝つことのできる手法を編み出した人もいるかもしれませんが、一般的に考えれば、50%〜60%もしくわそれ以下になるのが普通だと思います。お世辞にも高いとは言い難い勝率の手法でいかに利益を生み出していくかがFXで勝つ為の近道になるのではないでしょうか。

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